ロミオがずっと私の中で泣き続けている

「泣くロミオと怒るジュリエット」大千秋楽おめでとうございます!!!

 

 

本来だったら、森ノ宮ピロティホールで、大歓声の中でカンパニーに拍手を贈れていたのかなって思うと、なんとも言えないですね。

誰も悪くないって分かっているんだけれど、それでも、やっぱり悔しいです。こんな形で終わってしまうことが、観客の一人として、観劇ファンとして、桐山照史を応援している一人の人間として、こんなに悔しいことはないです。

一番は携わっているスタッフさん、キャストさんであることは、本当に分かっているんだけれど、商品として提供している立場にある以上、私達観客に頭を下げなければならないのは、仕方ないことだとも思います。こんな世の中だから自粛自粛で言葉を選ばなきゃいけないのは分かるんだけれど、やっぱりどうしても謝るばかりじゃ消化不良じゃないですか。悔しいじゃないですか、こんなの。口にできない「悔しい」も「千秋楽おめでとう」も観客の立場でしか、きっと公にすることが、今のご時世できないのなら、私は声を大にしてこの「泣くロミオと怒るジュリエット」がいかに素晴らしい舞台だったかを、ここに記しておきたいのです。

桐山照史の主演舞台が、こんな形で終わってしまうのは、やっぱり本当に悔しいし、憤っています。こんなパンデミックなことにならなきゃ、もっともっとこの舞台も照史も評価されていたんだろうと、もっとたくさんの人にオタクに照史が今以上に評価されていたんだろうと思うと、本当に本当に泣けてきます。照史も大阪の地で舞台したかったんだろうな。って。照史贔屓で申し訳ないですが、演劇オタクでもある私が、気合を入れて書きますね。演劇仲間も見てるけど、マッジでこの舞台評判良いからね、オタク達よ!!!見る予定で、見ないままで終わってしまった友人の為にも、自分の感情はあまり度返してちょっと、一通り作品について書いていきます。

 

と、言ってパソコンカタカタしていたものの、私の主観で物語を語ってしまうことはあまりにも罪深いのではないか?とも思っていて、やっぱり受け取り手一つ一つの「泣くロミオと怒るジュリエット」があるわけじゃないですか。絶対に再演はすると思うんですよ。だから、その機会を自分の中で大事にしてほしいってのも大いにあって…そんな気持ちが動くことってあんまり人生にもないだろうから、それを奪いたくはないわけですよ・・・。既に4000文字以上の一幕のあらすじを書いてはいるんだけれど、それをここに載せるのは、やっぱりいけないのかな。って迷い始めていてですね。もし、それでも、概要知りたいよっ!観劇できなくて悲しいよ!って方がいたら、ブログにしますんで、その時は何とか私に伝えてもらってもいいでしょうか?私も端くれとして全力でそれに応じますよ。

 

でも、今このご時世に照史がこの戯曲のロミオとして命を吹き込めることは、自分の応援しているアイドルとして本当に誇らしいことだと思います。胸を張って自慢していきたいんだよね。

でも、だからって、何も残さないのは私らしくないし、ネタバレ抜きで伝えたいことなんて一ミリも伝えられないし、難しいですな、こればっかりは。

 

ちょっと左寄りの物の見方をしてしまう私なのだけど、演劇って一番そこに開けてる娯楽なんですよ。映画とか、ドラマとかって、結局規制だらけだから、その中の情報であったりメッセージであったりとか、我々観客に全てのことを伝えていくって難しいんですよ。伝えられたとして、評価されたとしても、宣伝できなかったり、伝えることの規制よりも、変な圧力とか、兎に角ね、もっと私の知らないところでも色々きっとあるだろうしね。例えば、今回アカデミー賞を受賞した「新聞記者」だけれど、皆存在を知っていましたか?明らかに宣伝とかなかったでしょ?でもそれくらい評価されるべき映画だし、シネフィルの中でめちゃくちゃ話題でした。この映画はマストで見てくるくらい。詳しく気になる人は作品の概要とか調べてみてください。つまりは、映像ってやっぱりそこらへんが弱いんです。

そこら辺の規制にまだ勝てる娯楽が「演劇」であると思うんですよ。だから、演劇って主軸のストーリと並行して、色んな現代の政治的な皮肉であったり、メッセージであったり色んな情報を制限無く提示できる。それでもジャニーズが絡むと規制ってものは色濃くなってしまうにしても、まあ、それでも劇作家達は勝負していってるなって思います。現代のことを関心のない層にストレートに伝えれる方法でもあるからね、その劇作家の使命感みたいなのをちょっとくみ取ったりすると、また、舞台が面白く見えてくるとも思います。

 

今回のロミジュリは作品の中で、キャピュレットは日本人、モンタギューは在日朝鮮人を比喩していることが分かる。(戦後辺りに日本から強制労働で朝鮮人が拉致られたり、仕事を求めて日本にわたってきたりしていて(特に大阪近辺)ここら辺の歴史は私も定かではないので各々調べてね。)マキューシオの台詞の一部で「戦争はもう終わったので差別される必要がない」と言い張っている場面があるので、階層的にはキャピュレット(日本側)の方が上。

喧嘩をしている中で暴動を止めに警官がやってくる。警部補のカラス(福田転球)とその部下のスズメ(みのすけ)。暴動を権力で押さえつけようとする様、こんな激しい暴動でも上の報告は「何もなかった」で済ませてしまう様、現代でも目の当たりにしてますね。あれ?原発かな?コロナの一件だって延長戦みたいなもんじゃないですかね。

最後の葬儀のシーンで、地震や火災でベローナの街がボロボロになっていって暴動が起きたときに、キャピュレット側の人間がモンタギューが火を付けたと、全てモンタギューの責任であると言い広め、みんなでモンタギューを袋叩きにするのも、デマがデマを呼んで、どんどん問題が大きくなっていく様は、つい最近ではトイレットペーパー買いだめにもリンクするよね。

在日朝鮮人との歴史の中でも日本が二転三転して争うこともあったようだから、もう生まれ持っての日本人のとの特徴の一つなんですかね。キャピュレットの組頭ロベルト(岡田義徳)が挙句の果てに自分の腕が片腕なのはモンタギューにやられたからだ!と言い出すじゃないですか。こうやって、肥大化していくんだろうな、色んな事がって、これが今の日本だって。本当思うんです。

 

今、悪役として役名を挙げた人も、全てにバックボーンがあって、理由があってそうなっているんです。そこもきちんと描かれている。憎むべき人間なんて、結局どんな時代もいないのかもしれないんだなって、根本はそこなのかも知れないなって、答えを出すにはあまりにも回数が少なくて、そこらへんは言葉にできません。

憲法が改正されそうな今、戦争が関連付いている作品に出会うことが多いんですね。良い質な作品、名がある劇作家程、そうである傾向が…。

戦争を何とか食い止めたいって気持ち、戦争を知らない世代に何とか伝えていきたいって劇作家の気持ちって、何か私も知っているな・・・って。考えてみたらジャニーさんじゃないか。私は演劇にハマる前からジャニーさんにそれを教わり続けていた。それで、ジャニーさんが死んだ今も、照史が良質な舞台に立つことによって、ジャニーさんの意思みたいなものを受け継いでいくんだなって思うと、なんかジャニーさんが生きているような気がして、嬉しかったりするのでした。

 

そんな大事なことを分かりやすく問いかけてくれる演劇が、今とてもぞんざいに扱われていて私はとても悲しい。この国から演劇という文化がなくなってしまうんじゃないかって、不安。ただでさえ観劇人口が年々減っていっているのに…。まあ、演劇に触れない人達が決めたことだからさ、こればっかりは、理解してくれと言ったところでなんだろうけれども。でも、演劇ほど、誰の側にも近い存在でいてくれるよ拠り所って私には見つけられる気がしないんです。私の友人の劇団公演も中止になってしまいました。私よりも若い年齢の座長だから資金面でもにっちもさっちもいかずに、クラウドファンディングサイトで資金を募っていて頑張っている。このロミジュリ以外でも見る予定だった舞台が中止になってチケット5枚くらい、使わずに終わってしまった。凄く凄く悲しい。もし、これを見ているジャニオタの皆さん、大事なことを教えてくれる演劇に、ちょっとでも、目を向けて見守っていてください。それだけでも、全然違うと思うんです。演劇は、やっぱり自粛する文化ではない、と思うんです。ただの娯楽の括りに、まあ、全てそうなんでしょうけど、私にとって演劇程沢山のこと教えてくれるツールはないですから。

 

 

で、タイトルにもある通り、今も尚、ロミオが私の心の中で泣き続けている理由なんだけれども、演劇もコンサートも娯楽というカテゴリーで制限されている今日の日本、それを自主規制という自粛という言葉で公演をしないことしか選択できないこと。

作品のロミオとジュリエットが「ただ愛し合っている」っていうそれだけの事実。「ただ、おめでとう」って言われたい。でも、誰も認めてくれない現実。その何とも言えない社会の柵にひれ伏すしかない現実が、あまりにも今のこの演劇を自粛する風潮にリンクするんです。

私もお祝いの言葉、掛けてあげたいもん。「おめでとう」って言いたかった。ロミオが、照史が「おめでとう」って言われたかったように。私も照史に「千秋楽おめでとう」ってお祝いしたかったんだ。だからずっと、私の中でロミオは泣いている。シアターコクーンの真ん中で、ジュリエットを抱きかかえながら「おめでとう」「おめでとう」「おめでとう」って泣いている。きっと、それは再演するまで、私の心のロミオも、桐山担のロミオも、照史自身も泣いているんじゃないかなぁ。って。

 

 

ということで、大千秋楽だった今日に、ロミオとジュリエットの結婚のお祝いしてきました!てへぺろ

 

ちゃんとケーキも用意したよ。

 

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間違って三号注文してしまった、マジで高い・・・・

 

 

一幕ジュリエットコーデです。ご希望であれば、ジュリエットの登場シーン動画送ります。

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最後の照史くんが切なくて頭から離れないなら、私がジュリエットになって、ロミオに「おめでとう」って言えばいいんだよね。


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ロミオ♡ジュリエット

結婚おめでとう



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って、こんなんじゃ、納得できないわー!!!!!絶対絶対絶対再演してください!!!!誰が見てるか分からないけれど、本当にこのままじゃ、悔しい!!!!それまで、私も出来ることを全力でやっていく!!!願掛けや!!!!

 

 

幸か不幸か、私はシアターコクーンで上演した最後の公演を観れているんですよ。本当照史とは、こういうときに縁があるというか。4回しか見れてない、最後の4回目が2月26日の二部でした。元々、その日は行こうと思っていて、そしたらタイミングよく桐山担がチケットを譲ってくれて、良い席で最後を締めれました。

私のこと知っている人は、私がどれだけ照史のシアターコクーンの主演舞台に執着しているかってことは知っているかと思うんですけど、まあ、こんな形になってしまっても、シアターコクーンに連れてきてくれたことは本当に幸せでした。

蜷川幸雄シアターコクーンでロミオを照史が演じる日が来るなんてなー。応援してきて良かった。ジャニオタしていて良かった。

 


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私、ツイッター見たらさ、5年前から呟いているんだよ。だから、5年前の自分に戻れた気がして、初めてシアターコクーンで舞台を見た日にタイムスリップしたような気持ちになれました。私の中のワクワクが凄いスピードで溜まっているから、きっと照史くんに良い報告ができるように、私も私で再演までできることをコツコツしていきたいです。願掛けや!それまでは、私の心のロミオとバランスとっておこう。

 

 

 

 

 

 

照史くん、そして照史くん演じるロミオへ、

また、シアターコクーンで待ち合わせしましょうね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

PS

これはマジでネタバレになっちゃうんだけど、ちょーーーー語りたい大好きなシーンの話だけ最後にさせてください!!!私の記録として残したいだけだから、ネタバレ嫌な人はスクロールしないで!

 

 

 

 

 

 

 

私が好きなシーンはベンヴォーリオとロミオの最後のシーン!!ベローナから逃げたロミオがジュリエットが死んだという嘘の報告をベンヴォーリオから受けるシーン!!!私は元々、橋本敦くんを8年前くらいから好きで見ていることが多いんだけれど、もう、やっぱ芝居細かいしさ、繊細だしさ、その繊細さに照史も引っ張られて、マジでここのシーンが最高なんだわ。演劇界の推しとジャニーズ界の推しの二人芝居!たまんねぇ!!!!ロミオは「純情劇場」っていう成人映画館で働いているんだけれど、その映画館の卑猥な言葉が並ぶ看板や、性という欲望を剥き出しにしている人間と対局にいるロミオの比喩がまたいいんです。そんな場所で、ジュリエットが死んだことを告げられたロミオ。童貞だったロミオが一つ一つ噛みしめるように、ジュリエットを抱いた、あの日のことを思い出していくんだけど、それが、その場所もあって、あまりにも誠実で純朴で苦しくなっちゃう。この演劇を観る前に最初で最後の人と良いS●Xをしたんだけれど、一つ一つロミオのように思い出していることに気付いて、私の中にロミオはいるんだと、発見したのが2月26日でした。最後にロミオに感情移入できて嬉しかった。

またね、ベンヴォーリオはロミオに恋をしているっていう設定が本当にしんどい!!2回目3回目は片思いしているベンヴォーリオに感情入ってしまったもんね。切ない表情、本当細かいところまで作りこんでいて見ているだけで苦しくなる。ロミオの長台詞の時のベンヴォーリオの表情素晴らしいっす。ロミオ見れないもん、私。マジで難しそうな役だと思いながらも、ちゃんと成立していて凄いって毎回思ってました。

ロミオも薬を受け取るときに、ベンヴォーリオの気持ちを知っていたのか?否か?なんだけれど、私は知っていたに一票入れたいんです。ロミオがベンヴォーリオと別れるシーンで、さっきまで笑って誤魔化していたロミオが「さようなら、ベンヴォーリオ」と抱きしめるんだけど。「さようなら」でニコって笑っていたのに「ベンヴォーリオ」と声を掛けるとこで、じわっと涙ぐむんですよ。目が。この照史の芝居で分かってるんだなって解釈しちゃった。ってか、そんな演技出来ちゃう照史、凄過ぎる!!!!本当に凄いしか出てこない圧巻のシーンでした。

 

観劇した人は、貴方の好きなシーンを教えてくれると、私も嬉しいっす。